2021一般的に大豆やナッツなどは、栄養価が高い食材として知られています。
わが子にも、栄養をしっかり摂ってほしいという思いから、枝豆や大豆などを積極的に料理に取り入れていらっしゃる保護者の方も少なくないかと思います。
しかし、小さな子供に与えることことに対しては、以前から、消費者庁より「窒息・誤嚥事故の恐れから、3歳までは食べさせないように」との警鐘が鳴らされていました。
そして、2021年1月20日節分を前に、消費者庁は「食品による子どもの窒息・誤嚥(ごえん)事故に注意!―気管支炎や肺炎を起こすおそれも、硬い豆やナッツ類等は5歳以下の子どもには食べさせないで―」という発表をしました。
「3歳まで」から「5歳まで」と年齢が引き上げられたのです。
なぜ小さな豆で窒息が起きるのか
あめ玉や餅などを喉に詰まらせて窒息することと、豆・ナッツ類は少し違います。
乳幼児は奥歯が生えそろわず、かみ砕く力や飲み込む力が十分ではく、気道(気管や気管支、肺など)も狭いため、乾いた豆が気管や肺などに入りやすいことが知られています。
いったん気管や肺などに入ってしまうと、入院して取り出す処置が必要で、そのまま放置すると肺炎になって死亡したり、時には窒息して死亡することもあります。
なぜ5歳までなのか
これは、昨年(2020年)の節分の日に、保育施設で4歳児が豆をのどに詰まらせて死亡したことを重く見て発表されたとみられます。
しかし、決して6歳になったから大丈夫というわけではありません。
豆類・ナッツ類は栄養価も高く、積極的に献立に取り入れたい食材ですが、大きくなったとしても窒息・誤嚥をおこさないよう注意が必要です。
窒息や誤嚥を起こさないために
大切なことは、食べるときに、落ち着いてゆっくりと、よく噛んで食べることです。
豆類・ナッツ類に限らず、
- しっかり噛むこと
- 口に食べ物を詰め込みすぎないこと
- 口に食べ物が入った状態で歩き回ったり、しゃべったりしないこと
- 食事中にびっくりさせたりしないこと
「危険だから食べさせない」のではなく、これらを子どもに教えていくこと(食育)が大切です。
これらは食事のマナーにもつながっています。
保護者の言うことがなかなか理解できない時期には食べさせない、理解できるようになってきたら、十分に気を付けることを教育しながら食べさせるように心がけていきたいですね。
節分の豆まき
保育の場では、豆の入ったテトラ型の袋ごとまいたり、豆の代わりになるものを撒くという豆まきを行っている施設があります。一般家庭でも、乳幼児がいる場合はこれらを参考に行うことが望ましいです。片付けも楽です。
もうすぐ節分です。今回の消費者庁からの通達を一人でも多くの方に知っていただき、十分に気を付けて行事を楽しんでいただきたいです。
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