だしパックの煮過ぎが食中毒の原因となるのか【管理栄養士コラム】

2020年11月保育園の給食でヒスタミンを原因とする食中毒事故がおきました。

 

その際、報道内容を見てネット上で話題になったのが、「だしパックの煮過ぎで食中毒事故がおきるのか?」というものでした。

 

結論からいうと、だしパックの煮過ぎでヒスタミンが多く出ることはありません。

 

ニュースの記事を読むと、「規定時間よりも長く煮出したことによって、ヒスタミンが多く溶け出てしまった」というような印象を受ける書き方がされてあり、多くの方に不安を与えてしまっているようです。

 

そもそもの原因は、だしパックの中にヒスタミンが多く含まれていたことだと考えられます。

 

使用された魚の鮮度魚の管理方法に問題はなかったのでしょうか。

 

また、調理側の問題でいうと、出汁を煮だした後の管理は適切だったのでしょうか。

 

今回の報道だけでは、原因がはっきりと分かっていませんが、様々な可能性が考えられます。

 

そもそもヒスタミンって?

赤身の魚(かつお、まぐろ、いわしなど)の中のアミノ酸「ヒスチジン」が、細菌の酵素によって「ヒスタミン」という物質に代わり、その「ヒスタミン」を摂取することで食中毒症状が起きます。

 

どんな症状が出るのか

通常、食後数分~30分位で、顔面、特に口の周りや耳たぶが紅潮し、頭痛、じんま疹、発熱などの症状を呈する。重症になることは少なく、たいてい6~10時間で回復する。また、抗ヒスタミン剤の投与により速やかに全治する。

引用:食中毒安全委員会ファクトシート

 

この「ヒスタミン」は熱に強く、一度生成されると、再加熱しても除去することができません。 つまり、ヒスタミンを生成しないようにすることが大切です。

 

ヒスタミン中毒を予防するためには?

赤身魚は低温で管理し、鮮度の良いうちに食べることです。

 

  • 鮮度の良いものを選ぶ。
  • 冷凍・冷蔵状態であっても、早めに食べる。
  • 解凍する時は、常温で自然解凍せず、冷蔵庫で解凍する。

 

など、赤身魚の管理に気を付けましょう。

さいごに

今回、問題となった「ヒスタミン」は、「ヒスチジン」が変化したもので、こういった事故が起こると「ヒスチジン」は良くない物質なのかと考えてしまいがちです。

しかし、「ヒスチジン」は必須アミノ酸という身体を形成する上でとても必要な栄養素です。

赤身魚には、ヒスチジンだけでなく、鉄やDHA、EPAなどの栄養も豊富なので、積極的に摂りたい食材です。

ヒスタミン中毒を恐れて、赤身魚などのヒスチジンを含む食材を避けるのではなく、使う食材の鮮度や管理方法に注意しながら、色んな食材をバランス良く取り入れることが大切です。

 

 

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