離乳食をはじめて1~2ヶ月が経ち、食べ物を飲み込むことに慣れてきたら、次の段階、モグモグ期へステップアップしていきます。この時期の目標は、舌と上あごでつぶし、食べ物を唾液と混ぜ合わせて食べることです。唇をしっかり閉じたまま、あごの上下運動ができるようになっていきます。
ステップアップの目安
□生後7ヶ月を過ぎた
□離乳食を食べることに慣れた
□口をモゴモゴ動かすようになった
□離乳食を飲み込むことができる
明確に「今日からモグモグ期だ」と切り替えるのではなく、お子さんの様子をみながら、徐々にステップアップしていきましょう。
固さの目安
食べ物の固さは、舌と上あごでつぶせる固さにします。豆腐の固さと覚えると分かりやすいです!
ベビースプーンの背で簡単につぶれればOKです。
この固さであれば、すりつぶしや裏ごしをしなくても、食べられるようになります。丸のみしたり、べぇーっと口から出す場合は、固い可能性があります。形状を見直してみましょう。
こんな時はどうしたらいい?
「つぶつぶ状にチャレンジしてみたけれど、口から吐き出します。おいしくないのかな・・・味付けしてみた方がいい?」
まず考えられるのは、前述のように、固さが固い可能性があります。形状の見直しをしてみます。十分に柔らかくできている場合は、とろみを上手く利用してみましょう。水溶き片栗粉を加えて加熱し、とろみをつけてみてください。我が娘はこの方法で解決しました。この時期から少量の調味料も使用可能ですが、ごく薄味が基本です。「やっと味付けできる!」と調味料を使おうとしなくてもまだ良い時期です。
離乳食中期(モグモグ期)の食材
野菜とタンパク質のバランスを考えながら献立を考えていきましょう。
白身魚に慣れたら、赤身魚にすすめ、肉は鶏肉の脂肪分が少ないもの(ささみ、鶏むねミンチなど)から選びます。
野菜類は、柔らかくなりやすくて繊維が少ないもの、アクが少ないものから選ぶよよいでしょう。
卵は、固ゆでの卵黄から始め、全卵まですすめます。以前まで授乳・離乳の支援ガイドでは、卵の開始時期は生後7~8ヶ月頃からとされていましたが、2019年の改定により、生後5~6ヶ月頃と変更になりました。
詳しくはこちらの記事に記載しています。(リンク)
※『授乳・離乳の支援ガイド(2019年度改訂版)』より
どのくらいの量をあげたらいいの?
- 炭水化物:7倍がゆから5倍がゆへ移行させていく 50g~80g(大さじ3~5くらい)
- ビタミン・ミネラル類:野菜、果物を合わせて20~30g(大さじ1~2くらい)
- たんぱく質:魚、肉なら10~15g(刺身1~2切れ、鶏ササミ1/4本くらい)。豆腐なら30~40g(大さじ2くらい)。卵なら卵黄1個~全卵1/3個。乳製品なら50~70g。
※たんぱく質は、「すべて」ではなく、「または」なので、食材のどれかを選びます。
たとえば、魚と乳製品を摂りたければ、魚 半量、乳製品 半量などと合わせて1回分になるように摂るので、魚5g、乳製品25gというふうにします。
※『授乳・離乳の支援ガイド(2019年度改訂版)』より
グラムで書いてあると、イメージが付きにくいですよね。だいたい刺身1切れの大きさで10g、大きめのすしネタで20g程度です。ささみは1本が50g前後。これを覚えておくと便利です。
あげ方のコツ
この時期になると、赤ちゃんが一人で座れるようになります。一人座りできるようになったら、ベビーチェアを用意しましょう。この時、足が床や足置き台についた状態にした方が、胃腸がまっすぐになり姿勢が安定するので、あごや舌に力が入りやすくなります。
しかし、脚力の強い乳児の場合は、急に蹴って飛び上がるようなしぐさをすることがあるので、スプーンを入れる時は注意しましょう。
スプーンを唇で挟んだら、水平にそっと引き抜きます。モグモグしているか確認してみましょう。まだ口の中に食べ物が残った状態で次のスプーンをもっていくと、あわてて丸呑みしてしまうので、飲み込むのを待ってから次のひと匙を与えます。
こんな時はどうしたらいい?
「なかなかモグモグしてくれない。丸呑みしてしまいます。」
食べさせる人が一緒に口をもぐもぐと動かして、口の動きをみせてみましょう。嚥下は反射ですが、咀嚼は学習して覚えます。「モグモグしてね」「おいしいね」などと声をかけ、ゆっくりとスプーンを運ぶように意識してみてください。
7~8ヶ月頃の献立例
生後69日目の娘のごはんです。
1回目(10:00)
2回目(16:00)
さて、いよいよカミカミ期へと移行していきます。この頃から3回食となっていきます。栄養を摂るメインが母乳やミルクから離乳食にスイッチし、3食食べる生活習慣を身に着けていく大事な時期になります。
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